みなさんは戸籍から家系図を作れることをご存知ですか?
たまに耳にする「戸籍謄本」や、滅多にお目にすることのない「除籍謄本」を使うことで、自分の家系図を作ることができます。
今回は、そんな「戸籍」を使って家系図を作る方法を解説していきたいと思います。
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戸籍とは
まずは、戸籍について簡単にご説明しておきましょう。
戸籍とは「親族的身分関係」の証明に用いる台帳のことを言います。
簡単にいうと、自分の家系を証明する書類ということですね。
そして、戸籍は全て役所が管理していますので、自分の戸籍を確認したいときは役所に行く必要があるということです。
戸籍を使って家系図を作る方法
それでは本題へ入りましょう。
先ほど、戸籍は全て役所が管理していると言いましたが、戸籍にもいくつか種類があります。
戸籍の種類は全部で4つ。
- 戸籍全部事項証明(戸籍謄本)
- 戸籍個人事項証明(戸籍抄本)
- 除籍謄抄本
- 改製原戸籍謄抄本(原戸籍)
この中で家系図を作るために必要な書類は、戸籍全部事項証明と除籍謄抄本、改製原戸籍謄抄本の3つです。
難しい名前ですが、いわゆる「戸籍謄本」「除籍謄本」「原戸籍」のことですね。
この記事では各書類の詳細については説明をしませんが、役所へ家系図を作るための戸籍を揃えたい!と伝えた場合は、これらの書類が手元にそろっているかと思います。
戸籍の揃え方については以下の記事で詳しく内容を解説していますので、あわせてご覧ください。
戸籍の形式の違い
さて、ここからが難関です。
実は戸籍というのは、これまでに何度も改製を繰り返してきました。
そのため、書類の形式が異なっています。
簡単に解説をすると「戸籍謄本・除籍謄本」は「縦型」であるのに対し、
「原戸籍」は横型となっています。
それぞれの形式を確認してみましょう。
戸籍謄本と除籍謄本
こちらはあくまで例ですので、全ての書類がこのような項目となっているわけではありませんが、このように縦型となっています。
こちらは現代的なので大変見やすいですね。
各項目が詳細に記載してありますので、パッと見ても何が書いてあるか把握できるようになっています。
原戸籍
問題はこちらの原戸籍です。
何が問題かというと、まず縦型のように項目が詳細に記載されていません。
ですので、ある文章に何のことが書いてあるのかさっぱりわからないことが多いです。
そしてこれが一番の問題なのですが、なんと原戸籍は「手書き」です。
みなさんは同じ日本語だから読めるだろうと思いませんか?
残念ながら、今の日本語読むようにすらすらと読めることはまずできないと思ってください。
なぜなら原戸籍に記載してある文字は、くずし字であることが多く今のようにひらがなが多用されていません。
漢文や古文に近いと考えておくと良いかもしれません。
原戸籍に書いてある内容を読み解くためには、それなりに古文書の読み方を勉強するかインターネットなどで調べながら読み進める必要が出てきます。
戸籍の内容を家系図にしていく
戸籍謄本の場合も原戸籍の場合も、家系図を作るために最低限読み解かなければならない内容は以下の2つです。
- 続柄
- 名前
続柄と名前さえ読むことができれば、最低限の家系図を作り上げることは可能です。
戸籍から家系図を書き出す作業というのは非常にシンプルで、名前とその続柄を書き出していくだけで家系図は完成していきます。
例えば戸籍のどこかに名前が「家系図 太郎」とあるとします。
そうすると、その名前の近くに必ず「父」と「母」の続柄とその名前の記入が記載されています。
つまり、戸籍上で名前をひとつ見つけると付随して「父」と「母」の名前がわかる仕組みとなっています。
ということは、父の名前をたどるとそのまた「父」と「母」がわかるということですね。
このようにして、ご先祖様を遡っていくことで家系図を仕上げることができるというわけです。
家系図の書き方を詳しく知りたい方はこちら
ご先祖様の情報は可能な限り多いほうが良い
ただし、家系図は続柄と名前だけでは非常に悲しい仕上がりになってしまいます。
せっかく家系図を作るのであれば、せめて「生きた年代」「ゆかりのある土地」「生活の面影」は知ってみたいですよね。
これらはすべて「原戸籍」から読み取ることができる情報です。
先ほど、原戸籍の読み取りは難しいと言いましたが、原戸籍にはご先祖様の大切な情報がすべて詰まっています。
ですので、できる限りは読み解いてあげて、可能な限りご先祖様のことがわかる家系図にすることが理想的だと思います。
まとめ
戸籍はご先祖様と自分をつなぐ唯一の大切な書類です。
せっかく戸籍を取り寄せたのならば、可能な限り読み解いてあげて愛情のこもった家系図に仕上げると良いかもしれません。
戸籍から家系図を作る際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。