【評価3.79】2度目のはなればなれのレビュー！139人の評判と口コミ感想

勇気と覚悟のある夫婦の物語

この映画を観て、戦争は本当に憎むべきものだと改めて感じました。

ノルマンディー上陸作戦後、自分の戦闘機の爆撃で弟を殺してしまったかもしれないと苦しむ高齢の退役軍人。

アルコールでその痛みを忘れようとしながらも、亡くなった仲間たちの遺志を背負い続けています。

そんな彼を介護する妻もまた、心不全を抱えています。

それでも、夫婦が共に過ごし、冒険心を持ちながら人生を全うする姿には、勇気をもらいました。

涙なしでは観られない物語ですが、後悔のない人生を送るための大切な教訓が詰まった映画です。

長年連れ添った2人の絆が感じられる

「2度目のはなればなれ」という日本語タイトルから、もっとハートフルな話を想像していました。

でも、実際にはPTSDに苦しむ人々や、家族を殺してしまったかもしれないというトラウマを抱えた人たちが登場し、戦争の悲惨さがひしひしと伝わってくる作品でした。

特にフラッシュバックの多さや、海と墓地の空撮シーンが印象的でした。

レネの演技も素晴らしく、長年連れ添った夫婦の絆に感動しました。

実話を元にしたこの映画、マイケル・ケインの引退作としても、彼の俳優人生の集大成を感じさせられる素晴らしい作品でした。

平和や戦争について見つめ直す機会になる

戦場で戦った者たちが抱える複雑な感情、そして彼らを送り出した家族が感じる葛藤。

それらが、この実話を元にした映画を通して垣間見えました。

どちらの立場も経験せずに済んでいる今の私たちにとって、平和の尊さや、他国で起きている戦争についてもう一度考えるきっかけを与えてくれる作品でした。

マイケル・ケインの引退作であり、グレンダ・ジャクソンの遺作でもあるこの映画。

観て損はないと思います。

「戦争」への向き合い方が違う

映画の終盤では、マイケル・ケインへの賛歌のように感じて、思わずジーンとしました。

彼が引退作だと知っていたのですが、グレンダ・ジャクソンの遺作であることを観終わった後に知り、切なさがこみ上げました。

日本映画が戦争のその後に対して向き合う様子とは異なり、70年近く経った今でもトラウマに悩む人々の姿が描かれ、戦争を否定し、その無意味さをしっかりと語りかけてきます。

ポスターの印象からはほのぼのとした映画かと思っていましたが、予想以上に深いテーマを扱っていました。

忘れてはならない元軍人の存在を感じる

マイケル・ケインが引退作として選んだこの映画は、彼の長いキャリアを締めくくるにふさわしい、深みのある作品です。

何年経っても消えない戦争の悲惨な記憶が、多くの軍人たちの心を悩ませていることを改めて実感しました。

彼の出演作には、何度も戦争映画があり、これが最後の作品となるのは感慨深いですね。

戦争を経験した者ならではの感覚に触れられる

この映画は、マイケル・ケインの引退作として非常にふさわしい内容でした。

戦争を経験した人だけが知る苦悩やその折り合いのつけ方、愛する人を戦場に送り出した者にしか分からないことが描かれています。

グレンダ・ジャクソンの演技も素晴らしく、邦題も秀逸。

全体的に語りすぎない控えめな映画で、観る人の心にじわじわと響きました。

直接的な描写がなくても心揺さぶられる

離れていても、奥さんの「信じる」愛が、言葉や表情のひとつひとつから伝わってきて、涙が止まりませんでした。

戦争のシーンは直接的な描写が少なくても、心に響くものが多く、若い頃の戦争にまつわるエピソードすべてが胸に迫るものでした。

戦争は本当に辛いです。

戦争映画はあまり得意ではないのですが、この作品の表現力には圧倒されました。

名優の演技と戦争描写に感情移入する

「The Great Escaper」という原題がしっくりくる映画でした。

最初は長年連れ添った夫婦のコメディかと思っていたのですが、実際には戦争をテーマにした深い作品でした。

信頼と愛で寄り添う夫婦でも、戦争の傷は簡単に癒せない。

ノルマンディー上陸作戦70周年のために旅立った夫が、戦争の罪深さを伝えようとするラストには、胸を打たれました。

夫婦役を演じた二人の名演技に、最後には感情移入して涙が止まりませんでした。

大きな事件が起こるわけではないのに、心に染みる映画です。

ぜひ多くの人に観てもらいたいです。

重いテーマだが登場人物の描写が軽快でバランスが良い

冒頭5分で「これは絶対に私好みの映画だ」と確信しましたが、やっぱりその通りでした。

ストーリーや演技が素晴らしく、長年連れ添った夫婦の絆にグッときました。

戦争の回想シーンでは直接的な死の描写はないものの、個人の過去にフォーカスされ、息が詰まるような緊張感がありました。

式典のためにフランスに集まったイギリス人、アメリカ人、ドイツ人それぞれの辛い歴史が、70年経った今もフラッシュバックしているという事実が想像を超えます。

重いテーマに見えますが、主人公や奥さんをはじめとするチャーミングなキャラクターたちのおかげでバランスが取れていました。

実は実話を元にしているとエンドロールで知って驚きました。

ぜひもう一度観たいです！

ユーモアとリスペクトに溢れた老夫婦が素敵

Dデイ70周年の式典に参加したい理由を考えたとき、戦争の記憶は思い出したくないのに…と感じました。

映画を観る前はそんな風に思っていたのですが、バーニーの旅先での退役軍人との出会いや、老人ホームのスタッフとの心温まる交流、そして時折笑わせてくれるシーンがあり、老夫婦の素晴らしさが際立っていました。

二人は肉体が老いていても心は若々しく、ユーモアを持っているのが印象的です。

彼らは戦争の深い傷を抱えながらも、お互いを大切にして生きてきたことが伝わります。

マイケル・ケインの引退作、そしてグレンダ・ジャクソンの最後の作品としても特別な意味があります。

物語の後半で流れる「You’d Be Nice to Come Home To」も心に染みますね。

積年の人生の深みに勝るものはない

温かい音楽や自然光を活かした撮影、過不足のないテンポ感など、これらがこの映画の魅力を引き立てていますが、何よりも“年齢を重ねたふたりの人間”そのものが名作たらしめていると思います。

人生の深みが、登場人物たちの存在感やセリフの響きに感じられます。

マイケル・ケインとグレンダ・ジャクソンが演じる老夫婦は、アカデミー賞を2度受賞した名優で、50年ぶりの共演。

91歳のケインはこの作品で引退を発表し、ジャクソンは公開前に逝去しました。

彼らの人生経験と演技の深みが、この作品に色濃く反映されています。

胸に沁みる深い作品で俳優の演技も良かった

この作品は、マイケル・ケインの引退作であり、グレンダ・ジャクソンの遺作として心に響く映画でした。

後半は思わず涙がこぼれてきました。

ノルマンディー上陸作戦の追悼式典がメインと思いきや、戦争の苦しみや夫婦愛、戦友や当時の敵との交流といった深いテーマが描かれています。

レネの魅力は本当にキュートで、マイケル・ケインも素晴らしい演技でした。

彼の作品は学生時代に観た「デンジャラスビューティー」以来大好きです。

この引退作を観られて本当に良かった。

ジョン・スタンディングとヴォルフ・カーラーの演技も素晴らしかったです。

みんな90歳近いのにあんなに素晴らしい演技をしていて、感謝の気持ちでいっぱいです。

ケインの引退作、それ以上でも以下でもない

マイケル・ケインの引退作として感慨深い一作でした。

ただ、それ以上の何かを感じるかと言われると、少し物足りなさが残ったというのが正直なところです（本当に申し訳ないです）。