現実ではありえないような世界観だけど、どこか近未来を連想させるSFの小説を読みたい時もありますよね!
誰もが知る名作から隠れた名作など、SF好きが実際に読んでおすすめできるSF小説と口コミを知りたい方も多いはず!
この記事では、SF好き500人が選ぶおすすめSF小説29選&人気ランキングを口コミと共にご紹介しています。
好きなところから読めます
おすすめSF小説人気ランキング
まずは、おすすめSF小説人気ランキングからご紹介していきましょう。
Bookey編集部が行った『SF好き500人が選ぶおすすめSF小説』によると、1位は『一九八四年(115票)』、2位は『ナミヤ雑貨店の奇蹟(82票)』、3位は『ボッコちゃん(49票)』という結果に!(アンケートの詳しい内容はこちら)
それでは、おすすめSF小説を口コミ&レビューと共にご紹介していきましょう。
【1位】一九八四年
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | ジョージ オーウェル |
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出版社 | 早川書房; 新訳版 |
発売日 | 2009年7月18日 |
価格 | 946円 |
発表から時を経るにつれ、現実と重なっていく世界観がすごい
「一九八四年」は高度な監視社会によって人民への統制が完全に行われている世界が舞台の作品です。主人公のウィンストンはこうした社会に疑問を持ち、地下組織での反政府活動に身を投じていくことになります。
ディストピアSFの代表作として圧倒的な知名度を誇り、近年の国際情勢から再び注目を浴びている本作ですが、意外にも読んでいる人は少ない印象です。なんと「イギリス人の読んだふり本一位」という不名誉な記録まで打ち立てているとか…笑
このようなデータが示すように難解な作品ではありますが、読んだ前後では世界を見る目が変わるはずです。
発表から時を経るにつれ、現実と重なっていく世界観がすごく、作者の先見の明がうかがい知れます。
Shin133さん/20代/男性
【2位】ナミヤ雑貨店の奇蹟
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 東野 圭吾 |
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出版社 | KADOKAWA/角川書店; 第39版 |
発売日 | 2014年11月22日 |
価格 | 748円 |
過去と未来がつながり、点と点が線になる感じが心にしみる
読み終わった後、涙が止まらない作品でした。
施設で育った少年3人が忍び込んだ空き家は、雑貨店だった頃に店主が悩み相談をしていました。随分昔に店を閉めたはずなのに、ポストから手紙が出てきます。
過去と未来がつながっている不思議な空間で、少年たちが手紙に返事を書くと、過去からまた手紙が来ます。手紙の主ごとに章が区切られているのですが、みんなどこかで繋がっていました。
手紙を通じて、悩める人のその後、少年たちの生い立ちや心の変化、店主の生きざまや関わり、点と点が線になる感じが心にしみます。
3nekonekoさん/30代/女性
【3位】ボッコちゃん
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 星 新一 |
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出版社 | 新潮社; 改版 |
発売日 | 1971年5月25日 |
価格 | 693円 |
ちょっと未来の生活にありそうで、少しゾッとするシチュエーションが魅力
星新一のボッコちゃんという作品がおすすめです。ちょっと未来の生活にありそうで、少しゾッとする、そんなショートショートの作品がたくさん詰まっています!
特に『ゆきとどいた生活』は自分がそうなったら…と思うとゾクゾクしてしまいます。
小学校の図書館にもあるので、年齢問わず初めてSF小説を読む方におすすめです!
hoshin5874さん/30代/女性
【4位】星を継ぐもの
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | ジェイムズ・P・ホーガン |
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出版社 | 東京創元社 |
発売日 | 1980年5月23日 |
価格 | 770円 |
科学知識をしっかり使っているので大人の鑑賞にも堪える
月面調査隊により、宇宙服を着た遺体が見つかりますが、年代測定をしてみると、なんと5万年前のものとの判定結果が出たので、様々な装備や所持品から彼がどこから来た誰なのかを探るという小説です。
何かと荒唐無稽な設定に行ったり、ご都合主義なストーリーが多いSFというジャンルで、しっかりした科学的な推理を進めていく本作は、大人の鑑賞にも堪える一冊です。
Be Flapさん/40代/男性
【5位】虐殺器官
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 伊藤 計劃 |
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出版社 | 早川書房 |
発売日 | 2010年2月10日 |
価格 | – |
読者を選ぶが、SF・陰謀・スパイ等が好きなら、ニーズを全て満たしてくれる
この作品は間違いなく、読者を選ぶ作品です。「紛争が続く世界で、”殺しの文法”を使うテロリストを追え!」これが本作の骨格です。ですが、作者は読者の想像の遥か上を簡単に飛んで舞います。もう本当に、想像が追い付かないんです(笑)
そしてバッドエンドです。しかし本作を10ページも読めば、この作品の醍醐味が「ハッピーエンドかどうか」なんて、本当に些細なものであることが分かると思います。
私は本作の結末に全く納得していませんが、それでも「面白い! 薦めたい!」という気持ちになれました。
SFが好き、陰謀が好き、スパイが好き、追跡が好き等々、そんなニーズを全て満たしてくれる贅沢な逸品を、どうぞご堪能あれ。
victims12さん/40代/男性
【6位】涼宮ハルヒの憂鬱
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 谷川 流 |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2003年6月7日 |
価格 | 726円 |
SF要素と学園ものがミックスしたような作品で奥が深い
普通の高校生だったはずの主人公が、ハイスペック且つ傍若無人なヒロインに振り回されつつ、宇宙人・未来人・超能力者との遭遇を経て、いろいろな超常現象に巻き込まれていくストーリーです。
作者の谷川流さんが文庫デビューした作品であり、角川書店が主催する文学賞、「スニーカー大賞」を受賞しています。
SF要素と学園ものがミックスしたような作品で、シリーズ化もしています。
アニメや漫画にもなっているため、小説と映像を比べてみても面白いかもしれません。
kgc9625さん/20代/女性
【7位】アルジャーノンに花束を
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | ダニエル・キイス |
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出版社 | 早川書房; 新版 |
発売日 | 2015年3月13日 |
価格 | 946円 |
人間の幸せとは何かを考えさせられ、温かくも切ない気持ちになる
「アルジャーノンに花束を」はドラマ化されてかなり有名な小説ですが、ストーリーがとても良いので、映像化されるのも納得です。
知能が幼児並みの男性を被験者として、人工的に知能を高くするとどうなるか実験した結果を描いています。
突然の知能の高まりで、今までは知らなくて幸せだった日々が全く違うように見えてくる様子は苦しく悲しくなりますが、知的障害や差別などの社会問題についても考えさせられる作品なので、いろんな年齢層にオススメできる作品です。
Maya Chaiさん/30代/女性
【8位】新世界より
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 貴志 祐介 |
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出版社 | 講談社 |
発売日 | 2011年1月14日 |
価格 | 902円 |
重厚だが現代日本に通じる要素が多くあるので、親近感を持って読むことができる
「新世界より」上下巻を書店等で見かけた方の中には、本の厚さが原因でパスしたという方もいらっしゃるでしょう。それ、とても損をしています。
少しダラダラと感じるシーンがあっても、全てに意味がある=全てが伏線であり、クライマックスとその後に作者が込めたテーマに繋がっています。
特に「上巻だけ読んだけど……」は非常にもったいないですよ?ストーリー後半は緊張感に満ちており、ページをめくる手が汗ばみます。
絶対的にして圧倒的な存在(あえて「敵」とは表現しません)に、少年少女達は何を決断し、どう立ち向かい、そして世界をどう作っていくのか?重厚な作品ですが、現代日本に通じる要素が多くあるので、親近感を持って読むことができる名作です。
victims12さん/40代/男性
【9位】時をかける少女
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 筒井 康隆 |
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出版社 | 角川書店; 新装版 |
発売日 | 2006年5月25日 |
価格 | 484円 |
SFの中に恋愛要素も詰め込んでいて、50年経っても色あせない
これは私が初めて出会ったSF小説です。
放課後の実践室でラベンダーの香りを嗅いで意識を失ってから、不思議な体験をしていく少女。タイムトラベル、タイムスリープ・・・45年以上も前に読んだ小説でしたが、今でも筒井康隆ワールドにすっと引き込まれた自分を思い出します。
SFの中に恋愛要素も詰め込んでいるので、是非、今の若い子たちにも読んでもらいたいです。
私も、もう一度読んでみようかなと思っている小説の一冊です。
hanatoyumeさん/50代/女性
【10位】烏に単は似合わない
- 読み応え度 :
- 物語の満足度:
- SF要素 :
著者 | 阿部 智里 |
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出版社 | 文藝春秋 |
発売日 | 2014年6月10日 |
価格 | 792円 |
美しい描写が目に浮かび、人の優しさが伝わり切なさもある
とにかく描写が美しく、世界観が作り込まれていて読み進めるたびに引き込まれます。登場人物の描写も素敵で、人の温かさ、優しさが伝わります。
はじめは一人の主人公の物語と思っていたら、様々な人々が登場しそれぞれが主人公のような目線で描かれています。
読み終えるとやられたと思いました。ミステリー感覚で読んでもいいかもしてません。
この小説はシリーズ化されています。この次の「烏は主を選ばない」を読むと「あの時のあれは、こういうことだったのか」と納得します。
作者はこの作品がデビュー作で、松本清張賞を史上最年少で受賞しているので、これからの作品も楽しみです。
water98710さん/20代/女性
21世紀になった今だからこそ読む価値があるSF作品の金字塔
ジョージ・オーウェルによるSF文学の最高傑作です。
この作品で描かれるのは、全体主義的な近未来です。体制への不満から、反政府活動へ惹かれる主人公ですが、その行く末にあるのは天国か地獄か。
統制された国でどう生きるか、己に置き換えて考えずにはいられません。
執筆当時は未来だった「1984年」ですが、21世紀になった今、この作品を読むことに意味があると私は感じています。
ishidaiさん/20代/女性