みなさんは「大甥」という続柄をご存知でしょうか？
あまり耳にしない続柄ですので、意味を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな「大甥」の意味や読み方について行政書士が解説をしていきたいと思います。
大甥の読み方
大甥は「おおおい（大おい）」と読みます。
大甥の意味
大甥とは「自分の兄弟姉妹の孫（男性）」という意味になります。
また、「自分の甥や姪の子供（男性）」も同様に大甥にあたります。
性別が男性であるという点がポイントですね。
反対に、性別が女性の場合は「大姪」と呼ばれます。
大甥から見た自分
自分から見て「大甥」になるということは、「大甥」からみると自分の続柄はどのようになるでしょうか。
この場合は、自分の性別と年齢によって次のように分かれます。
- 自分が男性で兄弟姉妹(大甥の祖父母)より年少であれば「叔祖父・大叔父（おおおじ）」
- 自分が男性で兄弟姉妹(大甥の祖父母)より年長であれば「伯祖父・大伯父（おおおじ）」
- 自分が女性で兄弟姉妹(大甥の祖父母)より年少であれば「叔祖母・大叔母（おおおば）」
- 自分が女性で兄弟姉妹(大甥の祖父母)より年長であれば「伯祖母・大伯母（おおおば）」
大甥の続柄
大甥とはどのような続柄でしょうか。
「自分の兄弟姉妹の孫（男性）」以外にも、以下の内容があります。
- 配偶者の兄弟姉妹の孫（男性）
- 大姪の夫
続柄には実子か養子かを問いませんので、養子の場合でも大甥となります。
家系図で続柄を確認
続柄を家系図で確認してみることにしましょう。
上記の青色の続柄が「大甥」となります。
4親等の傍系血族
家系図上で自分から「大甥」を辿ってみると、「自分→父母→兄弟姉妹→甥・姪→大甥」と4親等離れていることがわかりますね。
そのため、大甥は法律用語では4親等の傍系血族とも呼ばれています。
傍系について詳しく知りたい方はこちら
大甥は親族？
法律上、大甥は親族にあたるのでしょうか。
民法では親族の定義を以下のように定めています。
【民法】
第４編「親族」
第１章「総則」
（親族の範囲）
第725条 次に掲げる者は、親族とする。
一 ６親等内の血族
二 配偶者
三 ３親等内の姻族
上記を確認すると、親族の定義に「6親等内の血族」という文言があります。
先ほど解説をしたように、大甥は4親等の傍系血族となりますので親族に該当していることが分かりますね。
大甥と結婚することは出来る？
「大甥と結婚することは出来るか」という問題ですが、大甥と結婚することは出来ます。
民法では、近親者の婚姻の禁止として以下を定めています。
【民法】
（近親者間の婚姻の禁止）
第734条 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。
この条文によると、「直系血族」と「3親等内の傍系血族」の間では結婚をすることが出来ないことがわかります。
大甥は4親等の傍系血族となりますので、結婚することが出来るという事ですね。
その他の続柄
家系の中には、この他にも様々な続柄が存在しています。
続柄を知るとご先祖様との繋がりや遠い親戚との繋がりが鮮明に分かって楽しいですよ。
以下のリンクから存在している続柄を全て確認することが出来ます。
是非、ほかの続柄も確認してみてくださいね。
家系図の続柄(呼び名)を一覧で徹底解説！
まとめ
今回は大甥の意味について解説をしてきました。
頭では整理しにくい続柄でも家系図にすると分かりやすくなりますね。
親族と呼ばれるのか？や結婚することは出来るのか？など、まだ知らないことも少しはあったのではないでしょうか。
大甥以外にも続柄の数は無数にありますので、是非この機会にたくさんの続柄を覚えてみてくださいね。