みなさんは「三従伯母」という続柄をご存知でしょうか？
あまり耳にしない続柄ですので、意味を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな「三従伯母」の意味や読み方について行政書士が解説をしていきたいと思います。
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三従伯母の読み方
三従伯母は「みいとこおば」と読みます。
「みいとこおば」は和名（通称）となりますので、正式名称では「サンジュウハクボ」と読むことも出来ます。
三従伯母の意味
三従伯母とは「自分の父または母の三従姉（みいとこ）」という意味になります。
父または母の年齢を基準として、父母より「年長の女性」のことを指します。
三従伯母の別の漢字表記
「みいとこおば」を表す漢字は三従伯母以外にもう一つ存在しています。
それが「三従叔母」となっており、読み方は「みいとこおば」と同様ですが意味が多少異なります。
三従叔母の意味とは
「三従叔母」の意味は「自分の父または母の三従妹（みいとこ）」という意味になります。
「三従伯母」と異なり、父または母の年齢を基準として父母より「年少の女性」のことを指すという事ですね。
「みいとこ」とは
「みいとこ」とは漢字で「三従兄弟姉妹」と書き、「祖父母のいとこの孫」の続柄です。
「曾祖父母の兄弟姉妹の曾孫」とも言えることが出来ますね。
「みいとこ」については、「三従兄弟姉妹」とはどんな意味？行政書士が家系図で解説！で詳しく解説をしています。
三従伯母から見た自分
自分から見て「三従伯母」になるということは、「三従伯母」からみると自分の続柄はどのようになるでしょうか。
この場合は、自分の性別によって次のように分かれます。
- 自分が男性であれば「三従甥」（みいとこおい）
- 自分が女性であれば「三従姪」（みいとこめい）
三従伯母の続柄
三従伯母とはどのような続柄でしょうか。
「自分の父または母の三従姉（みいとこ）」以外にも、以下の内容があります。
- 父の三従兄の妻
- 母の三従兄の妻
- 五世の祖の養子の曾孫（父または母より年長の場合）
続柄には実子か養子かを問いませんので、養子の場合でも三従伯母となります。
家系図で続柄を確認
続柄を家系図で確認してみることにしましょう。
上記の青色の続柄が「三従伯母」となります。
9親等の傍系血族
家系図上で自分から「三従伯母」を辿ってみると、「自分→父母→祖父母→曾祖父母→高祖父母→五世の祖→高祖伯叔父母→従曾祖伯叔父母→再従伯叔祖父母→三従伯母」と9親等離れていることがわかりますね。
そのため、三従伯母は法律用語では9親等の傍系血族とも呼ばれています。
傍系について詳しく知りたい方はこちら
三従伯母は親族？
法律上、三従伯母は親族にあたるのでしょうか。
民法では親族の定義を以下のように定めています。
【民法】
第４編「親族」
第１章「総則」
（親族の範囲）
第725条 次に掲げる者は、親族とする。
一 ６親等内の血族
二 配偶者
三 ３親等内の姻族
上記を確認すると、親族の定義に「6親等内の血族」という文言があります。
先ほど解説をしたように、三従伯母は9親等の傍系血族となりますので親族に該当していないことが分かりますね。
三従伯母と結婚することは出来る？
「三従伯母と結婚することは出来るか」という問題ですが、三従伯母と結婚することは出来ます。
民法では、近親者の婚姻の禁止として以下を定めています。
【民法】
（近親者間の婚姻の禁止）
第734条 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。
この条文によると、「直系血族」と「3親等内の傍系血族」の間では結婚をすることが出来ないことがわかります。
三従伯母は9親等の傍系血族となりますので、結婚することが出来るという事ですね。
その他の続柄
家系の中には、この他にも様々な続柄が存在しています。
続柄を知るとご先祖様との繋がりや遠い親戚との繋がりが鮮明に分かって楽しいですよ。
以下のリンクから存在している続柄を全て確認することが出来ます。
是非、ほかの続柄も確認してみてくださいね。
まとめ
今回は三従伯母の意味について解説をしてきました。
頭では整理しにくい続柄でも家系図にすると分かりやすくなりますね。
親族と呼ばれるのか？や結婚することは出来るのか？など、まだ知らないことも少しはあったのではないでしょうか。
三従伯母以外にも続柄の数は無数にありますので、是非この機会にたくさんの続柄を覚えてみてくださいね。