みなさんは自分の家系図をご覧になったことはありますか?
先祖代々伝わる家系図がある方もいれば、全く見たこともない方もいらっしゃいますよね。
実際に家系図を作りたい!と思っても、家系図ってどうやって書くんだろう・・そもそも家系図の書き方やルールが分からない・・という方も多いかと思います。
そこで今回は、「家系図を書く時のルール」について行政書士が分かりやすく解説していきたいと思います。
はじめに
まずはじめに、家系図の書き方とルールに関して知っていただきたい事項がひとつあります。
それは、家系図の書き方には厳格な決まりはないという事。
これから家系図の基本的なルールをご紹介をしていきますが、必ずしもそのように書かなければいけないというものではありませんので、ご自分の家族や家系にあわせて形を変えたり修正したりすることも大切です。
ルールに従っていないからといって、家系図とは言えなくなるということにはなりません。
家系図づくりで大事なことは、家族とご先祖様のことを考えて気持ちを込めて作ることですので、ご家族と見て楽しめる家系図を作ることを意識されると素敵な家系図を仕上げることが出来ますよ。
代表的な家系図の型
家系図には代表的な形として「縦型」と「横型」の2種類が存在しています。
それぞれを見ていきましょう。
縦型の家系図
縦型家系図の特徴
縦型はご先祖様や親族が上下に列記されている点が特徴です。
家系図の一番上が最も古いご先祖様で、一番下が最も若い世代となっていきます。
また、自分といとこや両親と叔父や叔母などの同じ世代の人物が同列で並ぶ点も特徴として挙げられます。
同列で並ぶことから自分と相手の続柄が一目で見てわかるようになりますので、横型と比べても見やすい家系図となります。
横型の家系図
横型家系図の特徴
横型はご先祖様や親族が左右に列記されている点が特徴です。
家系図の一番右が最も古いご先祖様で、一番左が最も若い世代となっていきます。
横型家系図の場合は上図のように下に折り返すように仕上げる場合もありますし、巻物などを使って横一列で仕上げる場合もありますよ。
基本的なつくり自体は縦型と変わりませんが、段組みのような構成になりませんので続柄を追うことが難しくなる点が問題点として挙げられます。
例えば縦型の場合は、自分から見て2段上のご先祖様は祖父母と割と簡単に把握することが出来ますが、横型の場合はずっと並列になりますので縦型のようには簡単に把握することが出来なくなってしまいます。
家系図に書かれている内容
家系図には様々な形がありますので、人物名だけの家系図もあれば誕生日から職業に関する内容まで記載している家系図もあります。
ただ、どんな家系図であっても必ず書いてある事項が二つあります。
それが以下の二つです。
- 「名前」
- 「続柄を表す線」
「名前」は文字通りで、自分やご先祖様の名前のことですね。
「続柄を表す線」については少し詳しく解説を。
「続柄を表す線」とは
家系図の目的でもお話ししたように、家系図の目的はご先祖様との続柄を知るためにあります。
続柄を表す線とは、まさにその「ご先祖様との続柄」を表すための線という事ですね。
家系図ではあるルールに沿って線が引かれており、その線には特定の意味が存在しています。
その一つ一つの線を辿っていくことで、ご先祖様や家系の中にいる人物との続柄を知ることが出来るようになるという事です。
基本的な線の種類
それでは、実際に家系図に書かれる線の種類について解説を。
家系図上では、基本的な線として以下の2種類が存在しています。
- 横二本線
- 縦一本線
それぞれを解説していきたいと思います。
横二本線
横二本線は夫婦を表す線となります。
原則として夫を右側に妻を左側に配置します。
縦一本線
縦一本線は子供を表す線となります。
父と母の横二重線の間から縦の一本線で子供を結びます。
その他の線
以下は横二重線と縦二本線の応用となりますが、いくつか確認。
縦一本線から枝分かれする横一本線
上図のように、縦一本線から横一本線で枝分かれしている書き方が兄弟姉妹の書き方になります。
バツ印
前妻と後妻がいる場合は、夫を右にして前妻と後妻を二本線で結びます。
この際、前妻と夫には「×(バツ)」を付けることが一般的です。
3人以上妻がいた場合は、続けて妻同士を二本線で結んでいくとよいでしょう。
縦二本線
養子の場合は、養子と父母を縦二本線で結ぶようにします。
同列の人物について
家系図では、人物の名称が同列に配置されている場合が多いです。
これは世代を揃えることによって客観的に見やすい家系図とするために行われています。
例えば上図のように「自分と従兄(いとこ)」は同世代にあたりますので、横の列を揃えて書いているという事ですね。
まとめ
この記事では、家系図を書く時のルールついて行政書士が解説を行ってきました。
ご紹介してきたように、家系図にはある程度のルールは存在していますが、そのルールに沿っていないからと言って家系図ではないということにはなりません。
家系図を作成される場合は、ご先祖様や家族の気持ちを大切にして作ることで素敵な家系図に仕上げることが出来ますよ。