戸籍謄本とは?分かりやすく解説【行政書士監修】

戸籍謄本

みなさんは「戸籍謄本」を取得されたことはありますか?

大人であれば人生で一度は取得されたことがあるかもしれませんね。

今回はそんな「戸籍謄本」について詳しく解説をしていきたいと思います。

戸籍謄本とは

戸籍謄本とは、「戸籍」の「謄本」のことを意味しています。

「戸籍謄本」という直接的な書類が存在するわけではなく、みなさんが戸籍謄本を取り寄せるときは「戸籍の謄本」を取り寄せているというわけですね。

ただ、実際に私たちが請求することが出来るのは「戸籍謄本の写し」です。

「戸籍謄本(戸籍の謄本)自体」を請求することは出来ませんのでご注意下さい。

戸籍とは

では、「戸籍」とは何のことでしょうか。

戸籍とは「国民個人の親族的な身分関係を証明するための公文書」のことです。

すなわち、自分が日本人でありかつ親族的な身分関係を証明することのできる公の書類というわけです。

住民票などの違いとして、「親族的な身分関係を証明する」ことが出来る点がポイントですね。

住民票などはあくまで「自分個人の身分証明」であるのに対して、戸籍とは「親族的な身分関係の証明」をおこなうことができます。

謄本とは

それでは、「謄本」とはなんのことでしょう。

謄本とは「文書の原本の内容を証明するために、完全に謄写した書面」のことを指します。

これはみなさんもよくご存じの「コピー」と意味合いは同じです。

ただし、狭義の意味で謄本とはコピーであることを証明する記述が必要になります。

コピーにはそれが完全に原本と同一である証明は求められませんが、謄本には完全に原本と同一である証明が求められます。

この点がコピーと謄本の違いでしょうか。

戸籍謄本の内容

戸籍と謄本の意味についてはお分かりいただけたかと思います。

では、戸籍謄本の実際の内容はどのようなものなのでしょうか。

戸籍謄本には主に以下の内容が記載されています。

  • 自分、両親、祖父母の名前
  • 出生年月日
  • 死亡年月日
  • 続柄
  • 婚姻歴
  • 離婚歴
  • 出生地と出生の届出人
  • (養子縁組がある場合はその内容)

戸籍謄本からはこのような親族的な身分関係の情報を読み取ることが出来ます。

戸籍謄本の取得方法

次に、戸籍謄本の取得方法について解説をしたいと思います。

戸籍謄本の取得方法は主に「窓口請求」と「郵送請求」の2種類があり、どちらの方法でも同一の戸籍謄本を取得することが出来ます。

窓口で請求する方法

戸籍謄本の請求は「役所」で行うことが出来ます。

ただし、注意していただきたいのは「本籍地の役所」だということです。

現在お住いの居住地の最寄りの役所や、職場付近の役所では戸籍謄本の請求をすることは出来ません。

実際に自分の本籍地の役所へ行く必要があります。

本籍地は住民票を取得することで確認することが出来ますので、不明な方はまず住民票を取得すると良いでしょう。

住民票は居住地の最寄りの役所または、コンビニのプリンターでも発行できる場合があります。

郵送で請求する方法

役所では、本籍地が離れていて請求が大変な方の為に「郵送請求」も受け付けています。

細かい内容は区市町村により異なりますが、原則として「身分証のコピー」「申請用紙」などを提出することで請求が可能です。

この場合も請求先は本籍地の役所ですのでご注意ください。

窓口での請求に比べて時間は掛かりますが、普段働いている方は郵送請求された方が便利ですね。

戸籍謄本から家系図を作る

戸籍謄本には先ほど説明をしたように、「続柄」「出生年月日」「婚姻歴」などの情報が記載されています。

これらの情報を用いれば家系図を作成することが出来ますので、興味があるかたは以下の記事も是非ご覧ください。

家系図の作成について詳しく知りたい方はこちら

自分でもできる!家系図を戸籍から作る方法!

家系図の書き方マニュアル!

まとめ

今回は「戸籍謄本」について解説をしてきました。

普段は使う用途がなければ取得しない戸籍謄本ですが、そこには家族の歴史がすべて詰まっています。

自分のルーツを知りたいときやご先祖様に興味がある方は、一度戸籍謄本を取り寄せて、細かく読み取ってみてはいかがでしょうか。