みなさんは家系図を作成するために用いる文献調査をご存知でしょうか?
文献調査とは、戸籍調査で判明した家系図をさらに掘り下げたいときに用いる方法です。
今回は文献調査の方法について解説をしていきたいと思います。
好きなところから読めます
文献調査の方法とは
文献調査の主な方法は、過去の古い文献から自分の先祖を調査することです。
すなわち、まずは文献を見つけなければ話になりません。
比較的容易に足を運ぶことができ、かつ文献がある可能性の高い場所は「実家の物置またはお仏壇周辺」と「お寺(菩提寺)」になります。
それぞれを解説。
実家の物置またはお仏壇周辺
こちらに関しては多くの説明は必要ないかもしれませんね。
実家には昔からの書物や巻物が残っている場合がおおいので、ひとつずつ書類を確認していくことで戸籍調査からは判明しなかったご先祖様の情報を得ることができるかもしれません。
お寺(菩提寺)
菩提寺というのは、先祖代々が眠っているお墓があるお寺だと考えてください。
お盆やお正月に帰省するとき、家族でお墓参りにいきますよね?
その時のお墓のある場所のお寺のことを菩提寺と呼びます。
なぜ、文献調査で菩提寺なのかというと、菩提寺には「過去帳」と呼ばれる菩提寺で管理されてきた記録が存在します。
この過去帳をみると、戸籍よりもさらに深いご先祖様の情報を得ることができる場合が多いです。
ただし、菩提寺の過去帳というのはとても貴重な代物です。
お寺のご住職と仲良く顔見知りであれば拝見することができますが、お互い顔も名前もしらないようでは拝見することは難しいでしょう。
その場合は面識のある家族や親戚を連れて行ったり、戸籍謄本と身分証をもって身元を明かすなど工夫をするとよいでしょう。
また、拝見させていただけるとしてもその場ですぐにというわけにはいきません。
過去帳は個人情報の塊ですので、ご住職様は念入りに見せてもよい部分かどうかを確認する必要があります。
さらにこの過去帳、解読には大変時間がかかります。
何百年も昔の文字ですので、すらすらと読める代物ではありません。
ですので、過去帳に記載されている範囲や保存の状況次第ですが、数か月は待たなければいけないことも多いです。
ご住職様もお忙しいので、このことを念頭に入れておきましょう。
菩提寺と過去帳について詳しく知りたい方はこちら
文献調査の注意点
過去帳の項目でも少し触れましたが、文献調査で注意しなければならない点が、文字の解読です。
昔の時代は今と違い印刷の技術はありませんので、文献に書かれている文字のほぼすべてが筆書きの直筆です。
同じ日本語なら読めるだろうと思いますが、これは本当に読めません。
事前に予習をしておいて漢字の意味を理解しておかないと、せっかく貴重な文献にたどり着いたのに全く読めない!という事態になりかねません。
この点は要注意です。
まとめ
文献調査には文献を探す苦労と解読する苦労があります。
それだけに、貴重な文献を見つけて解読できた時の喜びはとても大きいですよ。
家系図を作成する際は、戸籍から一歩進んで文献調査をしてみてはいかがしょうか。
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